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HOME > 蔦屋岩崎呉服店の歴史
江戸時代から受け継がれた技術を受け継ぎ、現在に紡ぐ
岩崎家の歴史は、延宝二年(1674年)までさかのぼり、天保13年(1842年)当時の岩村田宿を描いた地図に「津多屋治助」という屋号で小間物商をしていた記録があります。岩崎家は百姓総代を務めており、天保の大飢饉の際には、当主の岩崎安吉他十五名が町役人に対して積立金を放出してもらうよう願い出ています。結局その願いは叶わず、安吉は一揆を起こします。しかし、捕らえられ過酷な責めを負います。安吉は姻戚がありました宮家をたより又水戸中納言の行列に青竹の先に訴状を挟み、乗り物目掛けて「お願い」と篤籠訴に及び甲斐あって刎銭(貯金)の一部が返され、蟄居閉門にて罪をまぬがれたと伝わっています。
「つたや」に今も伝わる商売の心がけとして「人を思いやる心、感謝の心を忘れずに商いに励むべし」というものがあります。安吉のエピソードからも、このことが伺えることでしょう。現代も、この心がけを忘れず、日々務めなければと思っております。